2024.01.24

“メッキ”とは?!身近で奥深い技術の知っておきたい基礎知識をまとめてご紹介。

”メッキ”は表面処理技術の1つであり、固体の表面に金属の薄膜をつける技術です。

当社の製造する”メッキパイプ”は勿論の事、様々なモノづくりに不可欠な存在である”メッキ”は、一体どのように生まれ、どのような目的で行われてきたのでしょうか?

今回は、”メッキ”について詳しく知りたい方向けに、”メッキ”の基礎知識について分かりやすく解説します。”メッキ”という身近で奥深い技術の世界を知る一助にしていただければ幸いです。

”メッキ”とは

金属加工の鉄製品

”メッキ”とは、個体表面に金属の薄膜をつける技術のことです。金属素材だけでなく、プラスチックのような非金属素材にも行うことができます。

”メッキ”と片仮名で表記されることも多くありますが、元々は外国語ではなく日本語で、漢字では”鍍金”と表記され、語源は”滅金(めっきん)”から来ているという説があります。

古代の日本では、水銀に金を溶かしてアマルガムという合金を作る際、金の色艶や光沢が消えて、まるで金が無くなったように見える現象を”滅金”と呼んでいました。この言葉がなまって”メッキ”になった、という訳です。

紀元前から続く”メッキ”の歴史

”メッキ”の歴史は古く、紀元前のメソポタミアで既に行われていたことが分かっています。日本には古墳時代に仏教と共に伝わってきたといわれており、有名な事例として、東大寺の大仏に施された金メッキが挙げられます。

長い歴史を持つ”メッキ”は、現代においても不可欠な技術です。単管パイプだけでなく、自動車やコンピュータをはじめ、私たちの生活を支える幅広い製品に使われており、”メッキ”なしに現代社会は成り立たないと言っても過言ではありません。

”メッキ”と”塗装”の違いとは

どちらも表面処理の技術ですが、”メッキ”は金属の薄膜を素材に結合させることを指します。一方で、”塗装”は塗料を素材の表面に接着させることを指します。

”メッキ”の目的

アルトサックス_金メッキ

”メッキ”を行う大きな目的は、元の素材に新たな機能/性質を付加することです。機能/性質の具体例としては、耐食性や装飾性、耐摩耗性、電気伝導性などがあります。

例えば、単管パイプは鋼鉄から作られますが、素材が剥き出しの状態のままではすぐに錆が発生/進行してしまいます。そこで”亜鉛メッキ”を施すことによって、鋼鉄パイプに耐食性、すなわち”錆びにくい”という性質をプラスすることができます。

また、光沢がイマイチな素材に金メッキや銀メッキ、クロムメッキ等を施せば、素材は”光沢のある美しい外観”という性質を獲得できます。他にも、”メッキ”を施すことで壊れやすい素材を強化したり、電気を伝わりやすくしたりする効果も得られます。

付加できる機能/性質は金属によって異なる為、要求性能に応じて適切な”メッキ”の種類を選ぶことになります。

”メッキ”する2種類の方法

”メッキ”の方法は、大きく分けて“湿式メッキ”と”乾式メッキ”の2種類があります。

“湿式メッキ”

“湿式メッキ”とは、”メッキ液”と呼ばれる液体を使って薄膜を形成するもので、スタンダードな方法です。“湿式メッキ”をさらに大別すると、”電気メッキ”と”無電解メッキ”に分けられます。

”電気メッキ”では、電気の力を利用します。液体の中に素材と”メッキ”用の金属を入れ、電流を流すことによって金属膜を形成します。日本では、幕末時代の薩摩藩で”電気メッキ”が初めて行われたといわれています。

”無電解メッキ”では電気は使わず、液体につけた素材と金属同士で化学反応を繰り返させることで金属膜を形成します。こちらは第二次世界大戦後に広まりました。

”乾式メッキ”

”乾式メッキ”とは、液体を使わずに薄膜を形成する方法です。”乾式メッキ”には、”溶融メッキ”や”真空メッキ”に分けられます。

”溶融メッキ”とは、溶融させた金属に素材を浸して膜を形成するものです。いわゆる”ドブメッキ”もこちらに該当します。

”真空メッキ”とは真空中で金属膜を形成する技術全般を指し、さらに細かく見ていくと、金属を蒸発させたり、熱化学反応を起こしたりとさまざまな手法があります。

当社の主力メッキパイプ”PZ/PPZ”とは

当社では、耐久性に優れたメッキパイプ”ポストジンク/パーフェクトポストジンク(PZ/PPZ)”をご用意しています。

[JP][Blog]パイプ画像PZ

”PZ”とは、パイプの外面には全周均一メッキを施し、内面には環境に優しい水性亜鉛無機コーティング”ミズエコ”を使用した製品です。

外面の亜鉛メッキには高純度溶融亜鉛を使用しており、さらに防錆力の高いトップコートで覆うことで、優れた耐食性を持たせています。赤錆の発生を防ぎ、長く綺麗に使い続けられるメッキパイプをお探しであれば、ぜひお試しいただきたい製品です。

パイプ画像-PPZ

”PPZ”とは、”PZ”よりもさらに高い耐食性を追求した製品です。

製造工程は途中まで”PZ”と同じですが、大きな違いは、外面だけでなく内面にもメッキを施しているところです。まさにパーフェクトに”メッキ”を行なっている訳です。

また、メッキ厚は調整できる為、お客さまのニーズに応じて柔軟に仕様が変更可能となっております。 目的に合わせて使い易く、錆に強いメッキパイプをお求めの方にオススメです。

パーフェクトポストジンクの詳細はこちら ≫

まとめ

今回は、身近で奥深い技術”メッキ”の知っておきたい基礎知識についてお伝えしました。

金属を用いるこの表面処理技術は、時代と共に種類も方法も多様化してきました。紀元前から続いてきた”メッキ”は今もなお進化を続け、私たちの生活を支えてくれています。

当社では、皆さまの"為になるお役立ち"情報をブログやメルマガの形で発信しております。内容に関するご意見やご感想、ご質問やリクエスト等がございましたら、以下のページからぜひお寄せいただければ幸いです。

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