「単管パイプを使ったDIYに興味があるけれど、初心者の自分には難しそう…」
「DIYなんてやったことがないけれど、どんな感じなんだろう?」
DIYに興味はあるけれど、うまくできるか分からない。お客様から、そんなご不安の声をよく伺います。
そこで今回は、実際にDIY初心者である当社のメンバーによる、単管パイプを使った棚づくりの体験レポートをお届けいたします。
DIY初心者ならではの気づきや失敗談、アクシデントの回避方法などをご紹介しておりますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
はじめに
こんにちは、大和鋼管工業の増渕と申します。品質保証を担当しております。
この度、自宅の外で使っている棚がボロボロになってしまったので、昨今よく当社のブログのテーマになっている「DIYをやってみよう!」と思い立ち、挑戦することにしました。
実は今回が私にって初めての単管パイプを使ったDIYでした。
棚を実際に作ってみて分かった私自身の"気づき"をお伝えいたしますので、DIYにご興味がある方々の”為になるお役立ち”に繋げていければ幸いです。
今回DIYした棚はこちら
まずはじめにどんなモノを作ったのかをお見せいたします。今回DYIした棚の完成した姿がコチラです。
棚は2段あり、庭仕事や洗車に使うバケツやホースを収納できるようにしてあります。
自宅の水道横にあった棚が古くなっていたので、今回は新たな棚をDIYで作ることにしました。
DIYにあたって参考にした記事と動画
今回DIYするにあたっては、当社のブログと動画及びジョイント工業さまの動画を参考にしました。
作業全体の流れや道具の詳しい使い方を把握/確認する上でとても参考になりましたので、下記の通りご紹介をさせて頂きます。
ブログ:単管パイプでDIY!!”棚 (ラック)”の作り方とコストに関する気付き。
動画:大和鋼管工業で単管パイプの勉強してきた!【前編】(ジョイント工業さま)
いざ作業開始!DIYの流れと注意すべきポイントまとめ
私が行った作業の概要は、以下のとおりです。
- 設計図の作成
- 材料の購入
- 寸法取り
- 単管パイプの切断
- 組立て
それぞれのステップについて、詳しくご説明します。
①設計図の作成
まずは、完成イメージを固めるために設計図を書きました。実際に書いたものがこちらです。
ご覧のとおり、プロの設計士の方が書くような正確な図面とはかけ離れています。
ですが、自分でDIYするのであれば、このレベルで十分でした。
棚を初心者が作る場合は、以下の3点が明確になれば、作ることができると分かりました。
- 大まかな完成イメージ
- サイズ感 (幅・高さ・奥行き)
- 必要な材料とその数
「設計図なんて難しそう」と構えずに、気軽に書いてみていただければと思います。
②材料の購入
必要な材料がわかったら、次はその購入です。私は近くのホームセンターで必要なものを揃えました。
持ち歩きの手間などを考えて、徒歩や自転車ではなく車を使いました。
今回私が買った材料と道具は、以下のとおりです。
- SK パイプカッターφ6mm〜φ50mm
- SK パイプカッター替刃(2個)
- 単管ジョイント Y継ぎ 4個
- 単管ジョイント 中間コーナーKつなぎ 4個
- ひのきスノコ 6枚張り 2枚
- 単管パイプ(スーパーライト700)2,000mm 6本
- 6角レンチセット
大事な骨組みとなる単管パイプは、当社の軽量パイプである"スーパーライト700"を使用しました。
サビにくく耐久性があるので、屋外で使う棚にはぴったりだからです。
購入時の注意ポイント!
ホームセンターに単管パイプを買いに行った際に、「長いほうが、切断していく過程でロスが少ないかな?」と思って3,000mm のパイプを購入しようとしたのですが、いざ運搬しようとしたとき、なんと車に入らないことが分かったのです!
そこで、今回は2,000mmのパイプを買うことにしました。
このように、車のサイズによっては、材料が積めないことがあるので、ご注意ください。
単管パイプの長さが短くなったぶん、寸法取りの際に長さの取り合わせを工夫して、なるべく単管パイプのロスが少ないようにしました。
なおホームセンターによっては、サイズの大きい資材を運べる軽トラック等の運搬車両を貸し出している場合がありますので、店員さんに聞いていただくのもオススメです。
③寸法取り
棚の寸法は、ホームセンターで販売されている”すのこ”の大きさに合わせました。
天板となる”すのこ”をノコギリなどで切る必要がないため、作りやすいと考えたからです。
単管パイプと単管ジョイントを組み合わせた骨組みに、”すのこ”をはめ込むように作ることになります。
今回は、2,000mmの単管パイプ1本につき、800mmの脚の部材を1本、600mmの奥行部分の部材を2本取りました。
と言いますのも、もし800mmの脚の部材を2,000mmの単管パイプを切断して2本取ると、余りが400mmになって他の部分の部材として使えなくなってしまいますが、800mmの脚の部材1本と600mmの奥行部分の部材の2本を取るのであれば、ちょうど2,000mmのパイプが余りなく使用できる訳です。
寸法取りの注意ポイント!
今回の棚製作では、見栄えを重視して単管ジョイントを使用しましたが、単管ジョイントは単管パイプを差し込んで使う連結器具であるため、"想定した長さ+差し込む長さ"を考えないと、切断するときに想定した寸法より短くなってしまうので、注意が必要です。
④単管パイプの切断
寸法を確かめたあとは、パイプカッターを使って単管パイプを切断します。
私は自宅のガレージにて、作業台を使って切断を行いました。
作業中は手を傷つけないように軍手をはめて、自分の周りに安全に作業ができる十分なスペースを確保することに気をつけました。
切断するときの注意ポイント!
単管パイプの切断時には、ぜひ"潤滑油"をご活用ください。
と言いますのも、私がパイプカッターを使った際に、注油せずに切断しようとしたら、回している途中で回しにくくなり、螺旋状の変な切り込みが入ってしまったためです。
慌ててスプレー状の"潤滑油"を差し、ズレを修正しながらゆっくりパイプカッターを回して切ることで事なきを得ましたが、非常に焦りました。
始めから注油しながらカットしていけば、このようなトラブルは避けられるはずです。
⑤組立て
単管パイプを切断し、材料がそろったら、いよいよ組立て作業です。
単管パイプを単管ジョイントで接続し、棚の骨組みを作っていきます。
組立ての注意ポイント!
実は組立てを進めていく際には、棚に不本意ながら歪みができてしまいました…。
そこで、水準器を当てて、歪みを修正することにしました。
こちらの水準器は私物ですが、歪みやズレを真っ直ぐに直す際に使用するととても便利です。
天板については市販の”すのこ”をそのまま使います。
骨組みにきっちりはまるよう現物を合わせ、単管ジョイントのナットを調整しながら、”すのこ”をはめ込みました。
⑥完成!
組立てが終わったら、ようやく完成です。
初心者がDIYで棚を作ってみての感想
今回DIYに挑戦してみて思ったことは、「初めてでも、とにかくやってみると楽しい!」ということです。
正直に言うと自分もやってみる前は「なんだかDIYは難しそう」という不安がありました。
ですが、実際に設計図を書きホームセンターに買い物に行ってみると、「こんな部品や道具があるのか!」等の発見があってワクワクしました。
実際の作業についても、途中でうまくいかないこともありましたが、自分の手で好きな作品を作り上げていくことに達成感を感じましたし、また新しく丈夫な棚ができたことで荷物の置き場や収納スペースが増え、実用面でもずいぶん便利になりました。
もし単管パイプを使ったDIYに興味があるのであれば、ぜひ挑戦してみていただきたいと思います。
自分もこれを機に、また違うDIY作品を作ってみたいと思っております。
一つ引っかかったのは、コスト面です。
今回、材料費と道具にかかった金額は、以下のとおりです。
材料
・単管ジョイント Y継ぎ 4個:¥5,920
・単管ジョイント 中間コーナーKつなぎ 4個:¥5,920
・ひのきスノコ 6枚張り 2枚:¥3,560
・単管パイプ(スーパーライト700))2,000mm 6本:¥7,680
材料費合計:¥23,080
道具類
・SK パイプカッターφ6mm〜φ50mm:¥2,780
・SK パイプカッター替刃(2個):¥780
・6角レンチセット:¥348
道具類合計:¥3,908
合計:¥26,988
今回作成した棚の寸法は、およそ幅90cm x 高さ80cm x 奥行き60cmの寸法ですが、この規模の棚であれば既製品の棚でもっと安い値段で手に入ると思います。
もし、もっとコストを抑えてDIYを行うのであれば、単管ジョイントではなくもっと価格の安いクランプを使ったり、もっと規模が大きい棚を作成したり、廃材をリサイクルして活用するといった方法も考えられます。
それでも私が今回の棚をDIYした理由は、"耐久面"と"自由度"を考えたため、そして実際に大和鋼管の社員として単管パイプでDIYをしてみたいという”好奇心”と”使命感”です。
特に今回は外で使う棚をDIYしたのですが、屋外は屋内と違って常に太陽光や風雨等にさらされることになります。
単管パイプは工事現場の足場に使われるほど強度が高い材料ですから、耐久性のあるものを作り、長く大事に使うことで、結果的にトータルコストは下がると考えました。
また、自分の考えたサイズやデザインで製作できることも楽しいと感じました。
既製品では、どうしてもぴったり合うものを見つけるのは難しいですが、DIYであれば自分の好きなように作ることができます。
予算と相談しながら、自分だけのオリジナル作品を作る工夫やアイデア出し等も含め、その経験を丸ごとDIYの醍醐味として楽しんでみてはいかがでしょうか?
そして実際に単管パイプのメーカーの、しかも品質保証を担当する社員として、単管パイプを使ってDIYをしてみると、なるほど色々と作業の大変さや準備/段取りへの気づきがありました。
今回のお客さまやエンドユーザーの方々の眼で見て、耳で聞いて、心で感じるこの経験はとても勉強になったので、シッカリ今後の仕事に活かして行きたいと決意を新たにした次第です。
まとめ
今回は、DIY初心者による棚作りの体験レポートをお届けしました。
実際に手を動かすことで得た”気づき”や”お役立ち情報”が、皆さんがDIYする際にご活用いただければ幸いです。
今回の棚作りに使用した単管パイプは、当社の軽量単管パイプ”スーパーライト700”です。
従来の単管パイプよりも25%も軽量化されており、サビにくく、強度も高いので耐久性もバツグンで、正にDIYにおすすめの製品です。
ホームセンターで1本からご購入いただけますので、ぜひお近くの店舗で、実物をご覧になってみてください。
ブログ:スーパーライト700がすぐ欲しい!!取扱いのあるホームセンターのご紹介。
さらに詳しく知りたい方は”スーパーライト700”の資料がございますので、ぜひご活用ください。
単管パイプを使ったDIYについて、もっと知りたいことやお困りのこと等がございましたら、以下のページからお気軽にお問い合わせください。
私自身も喜んでお力になりたいと思います。お待ちしております。
最後までお読みいただき感謝申し上げます。
皆さんのDIYが更に楽しく実り多きものになりますことを心より祈っております。ありがとうございました。
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- 単管パイプ/足場管