2022.03.30

"単管パイプ"を"DIY"でキレイに塗装するには?!初心者でも失敗しない塗料の選び方から下地処理、塗り方のコツをご紹介。

最近では、ホームセンターやインターネットでDIYに必要な材料が手軽かつ安価に入手できる様になり、物価上昇や人手不足の影響もあり、より多くの方々がDIYにチャレンジしている様です。

そして単管パイプは、豊富な接続金具によって様々なデザインのモノを制作したり、組立てが簡単な為、一般の方々が手の出し易い材料の一つになっており、大和鋼管でもDIYを題材にしたブログ記事を多く配信しています。

一方で”単管パイプ”を、自身の好みや雰囲気に合わせた色に塗装したい方々から、「様々な種類の塗料がある中で、どれを選べばいいの?」や「キレイに塗装するにはどうすればいいの?」等のお声をいただく事が少なからずあります。

そこで今回は”単管パイプ”のメーカーである私たちの視点で、初めての方でも安心して単管パイプに塗装ができるように単管パイプと相性が良い塗料キレイに塗る塗装のやり方を紹介します。

単管パイプと相性が良い塗料は?

今回の比較試験で使用した塗装スプレーは、身近なホームセンターでも手軽で安価に購入できる水性/油性/ラッカー系の3種類です。それぞれの塗装スプレーの乾燥時間や特徴は下記表になりますのでご参考ください。

塗装スプレーの種類 乾燥時間 特徴
水性 40分〜1時間 水性塗料が入っているスプレー缶塗料です。比較的人体への影響が少なく安全性が他の塗料よりも高いこともあり、屋内の塗装によく使用されます。乾燥してしまう前であれば水拭きや水洗いで塗料を洗い流すことができ、乾燥後は耐水性を持っている為、屋外で雨に当たっても落ちません。
油性 1時間以上

耐候性と耐久性が高いスプレー間塗料です。乾くと耐水性になり、金属やガラス、木材、プラスチックなど様々な素材にも使用できます。

ラッカー系 20分〜1時間 アクリル樹脂やニトロセルロースを揮発性の高い溶剤で溶かした塗料が入っているスプレー缶塗料です。揮発性が高く乾燥が速い為、作業効率が良い塗料です。 木工品や鉄製品等の様々なものに塗装することができます。

今回はこれら3種類の塗装スプレーを使って”下地処理をしていない単管パイプ”に塗装を施し、乾燥後の単管パイプと塗装スプレーの密着性を”クロスカット試験”によって検証しました。

ズバリ下の表のとおり検証の結果としては、ラッカー系の塗装スプレーが単管パイプとの相性が一番良いことがわかりました。

塗装スプレーの種類 画像 検証結果
水性

単管パイプ 水性

塗装の剥がれあり
油性

単管パイプ 油性

塗装の剥がれあり
ラッカー系

単管パイプ ラッカー

一部塗装の剥がれあり

今回の検証実験を動画で撮影し、1分ほどにまとめてみましたので、是非下記の動画から確認してみてください。

単管パイプを綺麗に塗装するポイントは”下地処理”!

また単管パイプへの塗装は”下地処理”を施す事で塗装をより長く綺麗に長持ちさせ、さらに塗料の持つ性能を効果的に発揮させる事ができます。

具体的な”下地処理”の段取りは、先ず塗装を行う前に下記にある”脱脂”を行い、その上で”プライマー”とも呼ばれる”下地”を表面に塗布する”下地塗り”の2工程で構成されます。

名称 概要
脱脂

表面の油分を取除く作業のことです。素材の表面に油や膜が付着している状態で塗装を行うと、塗料が弾かれてしまい綺麗に塗装しにくくなります。

下地塗り

”下地”もしくは”プライマー”と呼ばれる塗料を塗装前に塗布する作業のことです。素地と上から塗る塗料の密着性を高め、塗装面の凸凹を滑らかに整えることが目的です。”プライマー”とは英語で”Primer”と表記され、日本語では”初めの”という意味で、”下塗り塗料”の総称です。

実際に下地処理を施した単管パイプに、油性の塗装スプレーを塗布して乾燥をさせると、以下の様にシッカリと密着性を上げることが実現できました。

下地処理 塗装

キレイに仕上がる単管パイプのスプレー塗装の方法は?

先ずは下記の材料を準備します。

  • 脱脂スプレー
  • プライマー
  • 塗装スプレー
  • タオル、ウエス

そして下記の手順で作業を行うことで、単管パイプのスプレー塗装が綺麗に仕上がります。

  1. 場所の選定
    スプレー塗装は風によって細やかな塗料が飛び散ってしまう為、屋外やブルーシートなどで周りを覆った塗装ブース等を作って作業を行う事をオススメします。

  2. 単管パイプの表面肌の汚れや油分の除去
    脱脂剤を単管パイプの表面に吹き付け、タオルやウエスなどで表面の汚れや油分を落としていきます。汚れや油分をしっかり落とさず塗装をしてしまうと、塗料が弾かれたりしてしまい綺麗に塗装するのが難しくなります。

  3. プライマーで下塗り
    単管パイプの表面に油分や汚れ、水分などが付着していない事を確認の上、プライマーのスプレー缶をよく振り、15〜20㎝ほど距離を離して単管パイプの表面全体に吹き付け乾燥をさせます。プライマーは塗料や作業環境にもよりますが、概ね1時間ほどで乾燥します。

  4. 塗装
    プライマーが乾燥したら塗装をします。塗装を行う前に必ずスプレー缶をしっかりと振り、中の塗料を混ぜた後、15〜20㎝ほど距離を離して単管パイプの塗装したい箇所に吹き付けていきます。塗装の距離が近すぎると塗料が厚く付き液垂れが起きやすくなるため注意が必要です。

  5. 乾燥
    塗装面が地面に接触しないように置きます。塗装スプレーの種類によって乾燥時間が変わる為、しっかりと乾燥時間を確認の上、風通しの良い場所で乾燥させます。もし塗りにムラがある場合は、乾燥後に2~3回ほどに分けて重ね塗りを行うことで、キレイに仕上げることができます。

塗装作業の注意点

塗料の成分にエポキシ樹脂が含まれている場合には、肌への長時間や繰り返しの接触によって皮膚炎を引き起こすことがありますので注意が必要です。

また塗料は酸素や温度及び密度によって自然発火の原因にもなりえますので、必ず塗装作業を行う際は下記の注意点を守り安全/安心/健康を確保していただければと思います。

  • 塗装作業を行う際は十分に換気を心掛け、メガネやマスク等の保護具を着用すると共に、静電気や火花が発生する可能性のあるものを近くに置かない。 
  • 塗料を拭き取った布を袋に入れたまま放置をすると自然発火の原因にもなるので、必ず分別をした上でゴミとして適切に処理を行う。

塗装がしやすい全周メッキのパイプとは?

私たちのポストジンクは、極めて塗装がしやすく、美しい塗装の仕上がりを実現可能なメッキパイプとなっており、そのポイントは”全周メッキ”にあります。

先メッキ品の単管パイプはメッキ鋼板をパイプ状に丸めて溶接した後に、溶接部に金属溶射をしており、その部分が浮き出た状態で塗装されます。

一方でポストジンクは、当社独自の”全周メッキ”の技術によって帯状の鉄をパイプ状に丸め溶接した後に、外面を全周溶融亜鉛で均一にメッキを施す“後メッキ”にて製造しています。

そのため、溶接部にもその他の外面と同様に均一な亜鉛メッキが施されている為、自ずと塗装がしやすく滑らかで美しい仕上がりが可能となります。

  ポストジンク 先メッキ
断面図 [JP][Blog]ポストジンク断面図2022.02.08

[JP][Blog]先メッキパイプ断面図2022.02.08

まとめ

いかがだったでしょうか? 今回は”単管パイプ”のメーカーである私たちの視点で、初めての方でも安心して塗装ができる”単管パイプと相性が良い塗料”と”キレイに仕上がる塗装方法”についてご紹介しました。

当社のポストジンク/パーフェクトポストジンクは、当社独自の全周亜鉛メッキの技術によって一般の先メッキ鋼管のように金属溶射をしていないため、溶接部にもその他の外面と同様に均一な溶融亜鉛メッキが施されており、塗装がしやすく滑らかで美しい仕上がりとなっていますので業者さまにもオススメできる製品です!

新規CTA

 

単管パイプを使ったDIY等に関して、「こんな作業について教えて欲しい!」や「一緒にこんな作業のコラボ記事や動画を作りたい!」などのリクエストがございましたら、お気軽に下記のご相談フォームよりご連絡いただければ幸いです。

新規CTA

最後までお読みいただきありがとうございました。


RELATED POST関連記事


RECENT POST「単管パイプ/足場管」の最新記事


"単管パイプ"を"DIY"でキレイに塗装するには?!初心者でも失敗しない塗料の選び方から下地処理、塗り方のコツをご紹介。