DIYの普及により、一般的にも"単管パイプ"という単語を耳にする機会が多くなってきていますが、「単語は聞いたことがあるけど、そもそも"単管パイプ"って何?」、「"単管パイプ"にはどんなサイズがあるの?どれを選んだらいいの?」と疑問に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、メッキパイプの製造メーカーである当社が"単管パイプ"のサイズ情報について解説します。ご参考にしていただけますと幸いです。
単管パイプの直径と厚みについて
"単管パイプ"の規格
"単管パイプ"は仮設足場の資材やDIYの部材として使われるメッキパイプのことを指しており、"単管"や"足場管"などと表現されることもあります。
"単管パイプ"のサイズは、パイプの直径と厚み、そして長さの三つの要素で構成されています。
メッキパイプに於いては、パイプ全体の直径は"外径"と呼ばれ、パイプの内側の直径は"内径"と呼ばれますが、"単管パイプ"は"JIS規格"(日本産業規格)によって"外径"が48.6mmと定められています。
"単管パイプ"の厚みについては、2.4mmと1.8mmの2種類があります。元々の基本的な厚みは2.4mmですが、軽量化された1.8mmの"単管パイプ"も広く普及しています。
厚み1.8mmの軽量単管パイプ
厚み1.8mmの"単管パイプ"は、従来の2.4mmの"単管パイプ"よりも厚さが薄いぶん重量が軽いのが特徴で、持ち運ぶ際などの作業負担が比較的少ないため、"単管パイプ"でのDIYにもぴったりの製品です。
「薄くなったぶん、壊れやすいのでは?」と思われるかもしれませんが、実際には軽仮設資材の足場管として使用できるよう、素材の強度がアップした製品が多いです。
たとえば、当社の厚み1.8mmの"単管パイプ"である"スーパーライト700"では、2.4mmの"単管パイプ"より25%軽いですが、"鋼管をどれくらいの力で引っ張ると切れてしまうのか"を示した"引張り強さ"は40%も高くなっていることから、軽くて丈夫なパイプであるといえます。
"スーパーライト700"は、厚生労働省が定めた"労働安全衛生規則"に適合しておりますので、安全/安心に様々な用途でお使いいただけます。また、防錆性も高いため、庭や畑といった屋外での使用にも適しています。
単管パイプの長さについて
"単管パイプ"の基本の長さ
"単管パイプ"の長さは4mが基本となっていますが、用途に応じてそれ以外の長さのものも使われます。
当社が扱う1.8mmの"軽量単管パイプスーパーライト700"および2.4mmの"単管パイプ"では、長さ1.0M~6.0Mまで、50cmピッチでご用意しておりますが、4.5M及び5.5Mは在庫が少ない長さとなっておりますのでご留意ください。
1.0M | 1.5M | 2.0M | 2.5M | 3.0M | 3.5M | 4.0M | 4.5M | 5.0M | 5.5M | 6.0M | |
1.8mm |
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | △ | ◯ |
2.4mm | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | △ | ◯ |
また、3.5M以下の短尺品については切断費がかかりますので、ご了承ください。
どの長さを選べば良いのか?
どの長さの"単管パイプ"を選ぶべきかという点については、現場の状況や必要な作業内容に応じた最適な長さを選べることが重要です。
例えば、DIYなど狭い場所での作業や"単管パイプ"を自家用車で持ち運ぶ場合には1〜3mほどの短いパイプが適していますし、大規模な建設プロジェクトや広範囲をカバーしたい場合には長いパイプが便利です。
"単管パイプ"を乗用車に積み込む実験の結果をまとめたブログもございますので、乗用車で"単管パイプ"の持ち運びを検討されている方はご覧いただけますと幸いです。
ブログ:"単管パイプ"を"長さ"から考える?!用途に合ったサイズのパイプを選ぶ方法について。
ホームセンターで"単管パイプ"を購入する場合、店舗によってはトラック貸出しサービスを行っていることもあり、そういったサービスの活用によって自家用車よりも長いパイプを運びやすくなるケースもあります。
長さ毎の強度
"単管パイプ"は、長さによって耐えられる重量が変わります。
ここでは以下の図の様に、"単管パイプ"の長手方向に対して丁度半分の位置に垂直な力である"曲げ荷重"が加わった場合の想定で、"どのくらいの重量まで耐えられるか?"について紹介します。
垂直に加わる力(曲げ荷重)を、物体を回転させる力である"モーメント"へ変換し、"単管パイプ"が耐えられるモーメントである"許容曲げモーメント"と"単管パイプに加わるモーメント"が等しくなる"最大曲げ荷重"を[kg]の単位で"単管パイプ"の長さ毎に整理しました。
種類 | 長さ(支点間距離) | |||||
1m | 2m | 3m | 4m | 5m | 6m | |
軽量単管パイプ | 384kg | 192kg | 128kg | 96kg | 77kg | 64kg |
単管パイプ | 364kg | 182kg | 121kg | 91kg | 73kg | 61kg |
DIYを行う際などの参考にしていただければ幸いです。
ピッタリの長さがない場合は?
あとから自分で切断することも検討する
本当に必要な長さピッタリの"単管パイプ"を購入できることが理想ですが、ちょうどいい長さの製品が無い場合も考えられます。その際は、あとから切断してサイズ調整することも検討しましょう。
"パイプカッター"を使えば、"単管パイプ"は比較的簡単に切断することができます。"パイプカッター"の使い方は、以下の動画をご参照ください。
https://www.youtube.com/watch?v=Lp8jz20nRGY&t=3s
【単管パイプ DIY】単管パイプ 〜パイプカッターの使い方〜
なお、店舗の切断サービスを活用することで、ご自身での作業負担も減らせます。予算や時間を考慮し、ぜひ最もやりやすい方法で単管パイプの長さを調節してみてください。
長さが足りない場合は金具でパイプ同士を繋ぎ合わせる
「大型のDIYで長い"単管パイプ"が必要だけど入手しづらい」、「長い"単管パイプ"を使いたいけどもっと気軽に持ち運びたい!」という場合には、パイプ同士を繋げて長さを出すことができる"ボンジョイント"の活用がオススメです。
以下は"ボンジョイント"と、"単管パイプ"を使ったDIYでよく登場する"ジャッキベース"、"単管クランプ"の使い方を50秒弱にまとめた短い動画になりますので、こちらもご参照ください。
"単管パイプ"の購入方法
購入方法には、大きく分けて以下の4パターンがあります。
- ホームセンターで買う
- ECサイトで買う
- 資材販売店の店舗で買う
- メーカーに注文して指定場所に搬入または倉庫引き取り
数本〜数十本だけ欲しいという場合は、ホームセンターやECサイトでご購入いただくのがオススメです。
数百本単位などのまとまった数量を必要とされている場合には、店舗のほか搬入や倉庫引き取りに対応しておりますので、以下のフォームよりお気軽にご相談ください。
ニーズに合わせた"単管パイプ"のお得な購入方法を詳しく知りたいという方には、以下のブログもオススメです。
ブログ:単管パイプは何処で買う?ニーズに合った購入方法の選び方。
ピン加工や切断について
"単管パイプ"には、端部を加工して接続しやすくするピン加工のオプションもございます。
両端ピン付き加工の"単管パイプ"は、ホームセンターやECサイトでもお取扱いのある場合がありますので、一般の方にも比較的入手しやすくなっています。
"単管パイプ"をまとめてご購入いただく場合には、現場のニーズに合わせた切断や亜鉛メッキ処理/塗装などの表面処理も可能です。
その他にも様々な仕様に対応しており、お客様のニーズに最適な製品を提供することが可能です。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
まとめ
今回は、"単管パイプ"のサイズ情報や仕様について解説しました。
"単管パイプ"を選ぶ際には、外径/肉厚/長さ、そして加工オプションを総合的に考慮することが重要となり、これらの要素を正しく選ぶことで、安全性と効率性を最大限に引き出すことができます。
"単管パイプ"の基礎知識をまとめたブログもございますので、こちらも併せてご参照ください。
ブログ:"単管パイプ"の全てがわかる?!基礎知識から価格情報及び活用方法・購入までをまとめて解説。
さらに、上記のブログをホワイトペーパー化した無料ダウンロード資料もご用意しておりますので、以下のフォームよりダウンロードのうえ、ぜひお手元にてご活用ください。
最後まで読んでいただき感謝申し上げます。何かご質問や要望等があれば、何時でもご遠慮なく連絡ください。引続きよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
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- 単管パイプ/足場管