DIYで失敗しないために重要なのは、最初にきちんと設計を考えること。
つまり実際に”設計図”を書いてみることが大切です。
しかし”設計図の書き方がわからない”、”設計図を書くのは難しそうでハードルが高い”とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、DIYにおける設計図の書き方についてご紹介いたします。
書き方さえわかれば、設計図はどなたでも書くことができますよ!
この記事では一般的な設計図の書き方をご紹介した上で、初心者の方でも簡単に書けるおすすめの方法をお伝えいたします。
参考にしていただき、ぜひ安全/安心に楽しくDIYをエンジョイしていただければと思います。
そもそも設計図とは何か?基礎知識をわかりやすくご紹介
設計図とは”作りたいもののデザインや寸法を明示した図”のことです。
似ているものに”見取り図”や”イメージ図”がありますが、DIY作品の大まかなイメージを描くそれらと異なり、設計図には具体的な寸法の数字や必要部材などを書き込むのが特徴です。
”設計図”は、一般的に以下の3種類の図から成ることが多いです。
- 平面図:製作物を真上から見た図
- 正面図:製作物を真正面から見た図
- 側面図:製作物を真横から見た図
製作物の奥行きや高さを明確にしたいときには、”立体図”を書くこともあります。
立体図としてよく使われるのが、製作物を斜め上から見た”アイソメ図”と呼ばれるものです。
設計図の書き方としては、紙に書き出すアナログな書き方と、パソコンの設計ソフトなどを活用するデジタルな書き方の2通りがあります。
なお、アナログな書き方のほうが準備が簡単ですぐに書けるため、DIY初心者の方におすすめです。
初心者の方は”立体図”を書くのがおすすめ
「3つも図面を書くなんて難しそう…」、「うぅ、なんだか面倒くさそう」と思われたかもしれませんね。
プロの設計者であれば、厳格な規格に従って設計図を書き起こすことが求められますが、DIYの場合は最低限”作業者の方がその内容がわかり作業ができればOK”です。
作品の構造を理解することが設計図の目的であるため、複数の図面を書くことが難しい場合は、立体図を1つ作るだけでもDIY作業の助けになります。
参考リンク:株式会社ジョイント工業_チャート図
もちろん平面図や側面図なども書けるようになれば、さらに複雑なDIYにも挑戦しやすくなります。
設計図を書くメリット。DIYでミスや無駄なコストを無くすために必要!
設計図を書くメリットは大きく3つあります。
- 必要な材料がわかる
- 作業の進め方がわかる
- 作業ミスを無くすことができる
それぞれについてご説明いたします。
1. 必要な材料がわかる
DIY作品を当てずっぽうに作り始めると、あとから「材料が足りない!」や「部材が余ってしまった…」ということにもなりかねません。
足りない場合は再び買いに行く手間がかかりますし、買い過ぎていた場合は、それだけ余計にお金を使ってしまったことになります。
無駄なコストを省くためにも、設計図は大きな役割を果たしてくれます。
2. 作業の進め方がわかる
具体的な完成イメージがわかるため、いちいち手順や材料を確認をしなくて済むようになり、効率的に作業できるようになります。
3. 作業ミスを無くすことができる
設計図には実際の寸法を記載するため、買う材料のサイズを間違えたり、いざ完成してみたら「置き場所に入らなかった!」といった悲劇を避けることができます。
設計図を書くために必要な道具とは?
今回は、アナログな書き方で設計図を作るときに必要な道具をご紹介します。
最低限必要な道具は、以下の2つだけです。
-
紙
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鉛筆
紙はノートやスケッチブック、印刷用紙など、身近にある使いやすいもので十分です。
またボールペンやマジックよりも、消しゴムで修正できる鉛筆のほうが書き直しがしやすいためおすすめです。
設計図はフリーハンドでも書けますが、真っ直ぐな線を引きたいときは、"定規"と"方眼紙"を活用しましょう。
一般的な設計の場では、"三角スケール"がよく使われます。
もし「真っ白な紙にはなかなか書きづらい…」という場合は、インターネットで公開されているテンプレートを印刷するのもおすすめです。
たとえば単管パイプのDIYで大活躍する”単管ビス止めジョイントかん太”のメーカーである株式会社ジョイント工業様では、製作用のイメージ図を配布されていますので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
参照リンク:イメージチャート図をダウンロードして、単管DIY工作を楽しもう!!!
初心者も書ける!設計図の書き方の具体的な流れ
こちらでは初心者の方におすすめな設計図の書き方を、以前当社で実際に制作した単管ラックの事例を踏まえてご紹介します。
順序を大きく分けると、以下の3ステップとなります。
- まずは作りたいものをイメージする
- DIY作品を置く場所のサイズを測る
- イメージ図をもとに設計図を書く
1つひとつ、解説させていただきます。
1. まずは作りたいものをイメージする
設計図をいきなり書き始めるのではなく、まずは自分の作りたいものをイメージしましょう。
頭で想像するだけでなく、メモを書いたり、ざっくりしたアイデアスケッチを描いたりすることで、作りたいDIY作品の形がはっきりとしてきます。
2. DIY作品を置く場所のサイズを測る
次にメジャーを使ってDIY作品を置く場所のサイズを測ります。
配置場所の奥行きや高さを調べることで、DIY作品の全体の寸法や、買うべき資材のサイズが明確になります。
3. イメージ図をもとに設計図を書く
DIY作品のイメージと配置場所の寸法がわかったら、いよいよ設計図を書き出しましょう。
前述したとおり、一般的な設計図は平面図、正面図、側面図の3種類です。
作るものの構造がそこまで複雑ではない場合は、立体図を書くだけでも製作の参考になります。
参考リンク:株式会社ジョイント工業_チャート図
①全体の寸法を決める
まずは、全体の寸法を決めて図面に書き起こします。
単管パイプや木材は切断してサイズを自由に変えられるため、販売している製品サイズのまま使わなければいけないということはなく、好きなサイズで考えることができます。
②各部材の寸法を決める
全体の大きさが固まったら、次は各部材の寸法を決めて、図面に書き入れていきます。
③部材の固定方法を書く
次に部材同士の固定方法を書き込みます。
単管パイプのDIYであれば、クランプやジョイントを使って固定する場合がほとんどです。
クランプやジョイントの使い分けについては、こちらの記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ併せてご参照ください。
ブログ:単管パイプのDIYをクランプとジョイントの使い分けでもっと充実。
クランプやジョイントを使う場合は、金具自体の寸法も考慮に入れて設計するようにしましょう。
このような金具はビスやネジと違って大きさがありますので、単管パイプなど他の部材のサイズを調整する必要があるためです。
簡単に確認する方法としておすすめなのは、メーカーのWebサイトで公開されている金具の図面をご確認いただくことです。
参考:単管ビス止めジョイントかん太オンラインショップ S-4-2L-90図面
④必要な部材と数量をメモする
ここまで図面に書くと、必要な部材と数量がわかってきますので、設計図の余白に書き込みましょう。
作業時はもちろん、買い出しのときにもわかりやすくなります。
設計図の基本的な書き方は以上となります。
なお設計時の寸法はミリ単位で書くのが一般的ですが、DIYでどうしてもわかりづらい場合は、センチメートルやメートルを記載しても大きな問題はありません。
まとめ
今回はDIYにおける設計図の書き方を詳しくご紹介させていただきました。
設計図を書くことによって、サイズ感や必要資材を正確につかみ、効率よくDIY作品を作ることができます。
当記事を参考に、ぜひ設計図にチャレンジしていただければと思います。
なお実際にDIYをされる場合、作業環境や使用環境によって安全性が大きく変わります。
ビスの本締めをしっかり行わない、目的にそぐわない使い方をするといった場合、作業者や使用者の方に危険が及ぶ可能性がございます。
どんな作品をDIYで製作する場合でも、予めどのような環境や用途で使用されるかを考えて十分にご注意いただき、安全性を考慮した設計/施工をお願いいたします。
当社では読者の皆さまの為になり役に立つ情報をブログや動画でご紹介させていただいております。
もしDIY製作について「DIYでこういうところがわからない…」、「DIYで◯◯を作ってみたい!!」といったお悩みやリクエストがございましたら、以下のお問い合わせページからお気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。また次回もどうぞお楽しみに!
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