2022.08.03

DIY作品が違法建築物に?!知っておきたい建築基準法の基礎知識。

いよいよ本格的な夏季休暇のシーズンに入りました。このまとまった休みを使って、DIYにチャレンジしようと思われている方もいらっしゃるかもしれません。

DIYを行うにあたって注意していただきたいこととして、特に大掛かりなものについては、”建築基準法違反”になる可能性があるかもしれないということです。万が一不用意に行政機関の許可が必要なものを無断で作ってしまうと、取り壊しや罰則が課される事態にもなりかねません。

そこで今回は、当社が独自で調査したDIYにおける”建築基準法”の扱いについて解説します。また”建築基準法”を気にせず単管パイプを使って安心して作れるDIY作品の実例もご紹介しますので、ぜひ併せてご参考にしていただければと思います。

 
製品資料ダウンロード/足場管SL 
 

建築基準法とは

建築基準法とは、その名のとおり建物を建築するにあたって必要なルールを定めた法律です。第一条に書かれているように”国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資すること”を目的としており、1950年に制定されました。

建築基準法 参考:昭和二十五年法律第二百一号 建築基準法(出典:e-Govポータル

私たちが安心して生活するためには、安全な”建築物”が不可欠です。そのために法律を以て建築物の耐久性や環境衛生などについての基準が設けられている訳です。”建築基準法”には罰則規定も定められており、もし違反した場合には、懲役刑や罰金刑が課されることになります。

さらに具体的な詳細は”建築基準法施行令”によって定められており、加えて地方自治体が独自に条例を制定している場合があります。

 参考:昭和二十五年政令第三百三十八号 建築基準法施行令(出典:e-Govポータル

DIYに関連する建築物とは?

”建築物”という言葉を聞いて、「DIYで作るものには関係ないのでは?」と思われたかもしれません。

実は法で定める”建築物”には私たちが普段住んでいる家やビルだけではなく、幅広いものが該当しており、DIYできるようなものも含まれます。

実際に、法律の原文を見てみましょう。

(用語の定義)
第二条 この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 建築物 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む)、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く)をいい、建築設備を含むものとする。

DIYに関連するような工作物としては、土地に定着しており、かつ以下に該当するものが挙げられます。

  • 屋根と柱があるもの
  • 屋根と壁があるもの
  • 建築物にくっついた門や塀

具体例としては、屋根と壁がある小屋や物置、屋根と柱のあるウッドデッキやガレージ、住宅にくっついている門などが考えられます。

なお”土地に定着する”とは、簡単にいえば土地に置かれている製作物が容易に動かせない状態になっているということですが、基礎の有無は関係ない点についてはご留意ください。

 参考:千葉市都市局建築部建築指導課 建築物の扱いについて

違反しないための注意点

建築基準法に違反せず安心してDIYを行う方法として、以下の2点があります。

  1. ”建築物”に該当しない工作物を作る
  2. ”建築物”に該当する工作物は自治体に確認する

先ずそもそも”建築物”ではないものをDIYするのであれば、違法建築物かどうかを心配する必要はありません。たとえば屋根や柱のないウッドデッキ、人が内部に入れない作りの荷台などです。

またサイズの小さな物置については、”外部から荷物の出し入れを行うことができ且つ内部に人が立ち入らないモノ”であれば、”建築物”にあたらないという国土交通省の判断が出ています。

 参考国土交通省住宅局建築指導課長通知 小規模な倉庫の建築基準法上の取扱いについて(技術的助言)

DIYで作ろうとしているものが”建築物”かどうか迷ってしまう場合は、先ずはお住まいの地域の自治体にご確認いただくことをオススメします。一方で、どうしても”建築物”をDIYで作りたい場合は、自治体と協議し、必要に応じて”建築確認申請”を行いましょう。

申請書と必要書類を用意して、行政機関や民間の指定確認検査機関に提出し、審査を受けることで”建築物”を作ることができます。なお建築物が完成した後は改めて完了検査を受ける必要がありますので、ご注意ください。

”建築確認申請”の詳しい方法や書類については、各自治体が公式サイトなどで情報発信していますので、お住まいの地域の情報をご確認ください。

安心して作れる単管パイプを使ったDIY作品のご紹介

今回こちらでは間違いなく”建築物”に該当しない安心して作れる単管パイプを使ったDIY作品の実例をご紹介します。単管パイプを使うと、日常生活に便利な道具がいろいろ作れますので、ぜひ参考にしてみてください。

タイヤラック

[JP][Blog]タイヤラック

16インチのタイヤ4本が収納できるタイヤラック。キャスター付きなので動かすことができ、重いタイヤの移動も楽々です。

 ブログ記事:タイヤラックって結構便利!!単管パイプを使ったDIYの一例。

防風柵 

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複雑な作業がなく、必要な材料も少ないため、単管パイプを扱うのが初めての方でも簡単に作れるのが防風柵です。台風などによる強風に備え、畑や庭を守るためにぜひ作ってみてはいかがでしょうか。

 ブログ記事:なるほど!!強風対策の強い味方、防風柵。

ガレージシェルフ

ガレージシェルフ

工具などを置くためのシェルフ(棚)も、単管パイプを使ってDIYすることができます。作る際は、目分量で適当に作るのではなく、きちんと設計図を作成し、サイズや必要な材料を明確化することをおすすめします。

 出典:株式会社ジョイント工業_オンラインショップかん太 お客様の作品集

ドッグハウス

ドッグハウス-1

ワンちゃんのために、オリジナルのドッグハウスを作ってみるのはいかがでしょうか?既製品と違って、サイズも色も好きなように選べる自由さが、DIYの楽しいところです。

 出典:株式会社ジョイント工業_オンラインショップかん太 お客様の作品集

また当社では、単管パイプを使って安心/安全に楽しくDIYする為の事前準備やコツをまとめた記事も公開しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。

 ブログ記事:オォ、なるほど!!!(^_^)v 単管パイプでのDIYを楽しむ為のコツ。

まとめ

今回はDIYする上で知っておきたい”建築基準法”に関する情報をお伝えさせていただきました。

ルールを知らないまま作品を作ると、場合によっては違法建築物になってしまう可能性がありますのでご注意いただければと思いますが、基本的には”外部から荷物の出し入れを行うことができ且つ内部に人が立ち入らないモノ”であれば問題はありませんし、不安や心配がある場合は事前に各自治体にお問い合わせいただければ解決できる認識です。

また、記事の後半では全く”建築基準法”を気にせずに単管パイプを活用して作れるDIY事例もご紹介させていただきましたので、ご興味のある方は是非この夏期休暇の機会を活かして作ってみていただければと思います。きっと中々の出来栄えの作品が完成し、大いに達成感/満足感を得られると思います。

もし「単管パイプを使ったDIY事例についてもっと知りたい」や「単管パイプはどこで販売しているのか知りたい」など、ご不明点やご要望などございましたら、以下のお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。DIYの情報や単管パイプを販売しているお近くのホームセンターなどをご紹介させていただきます。

新規CTA

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。当社では引続き皆様の為になり役に立つ情報をブログや動画で発信してまいります。今後ともよろしくお願いいたします。


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