前回のブログ記事では、北海道のお客さまが開発/検証に取組んでいる、単管パイプを使用した単管パイプハウスの特徴や、一般的な農業用ビニールハウスとの違いについてお話させて頂きました。
今回は、北海道のお客さまが取組んでいる”高強度で耐候性のある低コストな単管パイプハウス”(間口:5.7m、桁行:12.0m、アーチ間隔:1.5m )の自力施工のポイントについてご紹介します。
尚、本記事は地方独立行政法人・北海道立総合研究機構・農業研究本部・北海道原子力環境センターさまがHPで公開している「園芸用単管パイプハウス 施工マニュアル」を基に作成をしております。詳しくは下記リンクへ記載がございますので、施工マニュアルと一緒にブログ記事をご覧いただければ幸いです。
施工マニュアル作成までの背景とは?
北海道の岩宇地域では、施設園芸におけるメロンやスイカの栽培が盛んとなっていますが、暖房費/輸送費/資材費/人件費が近年急激に上昇し経営に大きく影響を及ぼしている状況となっています。
その様な状況の中、地方独立行政法人・北海道立総合研究機構・農業研究本部・北海道原子力環境センターさまは地域振興を目的に、冬期の風雪に耐えうる”高強度で耐候性のある低コストなパイプハウス”の開発に取組んでおりました。
今まで利用されてこなかった単管パイプを使用する事で、強度を上げ、しかも施工コストを抑える取組みを北海道岩宇地域及び北海道内で実施し、その実用性を検証した上で、それらの内容を基に、生産者さま自らが施工可能なマニュアルを作成することで、”高強度で耐候性のある低コストなパイプハウスを普及”を目的としています。
施工マニュアルのポイントは?
施工マニュアルを読む上でのポイントとしては、単管パイプハウスの施工に必要な材料/器具/資材コスト/作業時間/注意ポイント等が盛り込まれておりますので、一般的な農業用ビニールハウスとの比較の参考としてご覧頂ければと思います。また、ご自身で施工できるよう詳細も記載されておりますのでご参照ください。
資材/工具類のポイント
同地区の一般的な外径Φ31.8㎜のパイプハウスの資材は、直管に外径Φ25㎜や外径Φ22㎜の鋼管を使用しており、多くの種類のクロス部品やジョイン
一方で単管パイプハウスの場合は、基本的に単管パイプ同士の
尚、単管パイプハウス施工のみに必要な工具類としては
作業を行う上でのポイント
作業を行う上で実際の施工時に大変だった事/気になった事は、以下コメントがありました。
- 一般的農業用パイプよりも単管パイプは重く長い為、高所でのコントロール等が大変だった事
- 施工に慣れていないと、施工作業に時間が掛かったり、材料の不足がないか気になってしまった事
- アーチピッチが広い為、ハウスへ被覆材(POフィルム)の張付けが大変だった事
- 1人で施工するには作業量的にも難しい事
この様に、実際に作業するにあたり、「ハウスの施工経験」がポイントになるのではないかと思います。
まとめ
今回は単管パイプハウスの自力施工についてご紹介致しました。尚、自力施工の際には安全最優先で周囲の安全確認を行い、必ず複数人で作業を行なってください。
もし切断や穴あけ等の加工で「今まで自身で施工したことなく不安」という方は、専門の加工業者へ依頼する部分と自力施工を行う部分を分けて行うことをオススメします。
単管パイプハウスの特徴につきましては、前回配信のブログ記事でご紹介させて頂いておりますので、よろしければ是非ご覧ください。
ブログ記事:単管パイプハウスで実現する低コストと高強度!!北海道での具体例について。
単管パイプハウスと一般的なパイプハウスの材料や道具の比較等に関して何かご不明点やご質問がありましたら、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご相談頂ければ幸いです。以上、宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。
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