記録的な短さで梅雨が明け各地で猛暑が断続的に起こっています。一方でインフレが加速する中、人手不足の傾向も続いていますので、如何に生産性を向上しながら安全を確保して現場作業を行う事が今迄以上に難しい環境です。
特に単管パイプの積込作業は重量物を扱うので、迅速に必要なトラックの台数を決定した上で、速やかに重心や重量・結束の大きさを見極めて玉掛けを効率良く作業を行うことが求められますが、如何なる環境下に於いても作業者本人及び周囲の仲間の安全/
これらの作業で重心を正確に見極めることがスムーズにできない場合、玉掛け作業の時間が
さらに、結束の大きさや重量を把握していなければ、
そこで今回は、私たちの単管パイプの結束の仕様に基づいて、100本結束の正束の単管パイプを積み込む上でのコツをご紹介しますので、安全最優先で効率良い積込み作業を実現する上での参考にしていただければ幸いです。
重心について
玉掛け作業やフォークリフトで単管パイプの結束を持ち上げる際には、先ず重心を見極める事が必要です。
重心を見極めずに玉掛けを行なって、クレーンやフォークリフトで単管パイプの結束を持ち上げると、単管パイプの結束が落ちたり、玉掛け用具に負担がかかり破損してしまうのでとても危険です。
また、クレーンの巻上操作によって、吊荷を地面から離す作業を地切りと呼びます。地切りをしたら約10cmの高さで一旦停止し、吊荷の安定を確認しなければなりません。この時に重心がズレていると斜めになって不安定な状態になります。その場合は一度積荷を地面に下ろして、再度正しく荷掛けし直します。
この"地切り"を何度も行ってしまうと、何度も地面に叩きつける事になってしまい、パイプの凹みやキズに繋がる可能性があります。
そこで、私たちの単管パイプの正束の重心を見極める際に役立つのが、単管パイプを結束している"ベーリングフープ"と呼ばれる帯鉄の位置です。
以下にあるのは、私たちの製品の結束仕様と重心を表した図ですが、1m以外の長さについてはメートルと同じ数の"ベーリングフープ"で結束されています。結束位置は管端から正確に決まっている訳ではありませんが、おおよそ等間隔で結束されているため、"ベーリングフープ"の位置を目安にすることで、長さ方向の中心が分かり易くなります。
結束姿について
一般的な大型トラック/中型トラック/小型トラックの荷台の幅は、全て2,340mm~2,390mmとなっています。結束姿について理解することで、トラックにどのような荷姿で効率良く積み込むかを計画することが可能になりますので、以下に私たちの結束の仕様で正束の単管パイプの結束の大きさを図で表しました。
上記の結束図から、幅2,340mm~2,390mmの荷台に単管パイプの正束は最大で4列並べることが可能です。
重量について
続いて単管パイプの重量についてです。私たちの結束の仕様で正束の単管パイプの重量は以下の表になります。
種類 | 寸法[mm] | 正結束(100本)の重量[kg] | ||||||
外径 | 厚み | 1m | 2m | 3m | 4m | 5m | 6m | |
足場管(STK500) | 48.6 | 2.4 | 273 | 546 | 819 | 1,090 | 1360 | 1,640 |
スーパーライト700 | 48.6 | 1.8 | 208 | 416 | 624 | 832 | 1,040 | 1,250 |
また、私たちの結束仕様に関わらず、STK500外径48.6mm/厚み2.4mmの単管パイプの結束の重量を計算する場合には、
単管パイプの重量[kg] = メートルあたりの重量 2.73[kg/m] x 長さ[m] x 本数[本]
さらに、私たちの軽量単管パイプスーパーライト700は、従来品と比べて25%軽いため、1台のトラックに多くの本
スーパーライト700の重量[kg] = メートルあたりの重量 2.08[kg/m] x 長さ[m] x 本数[本]
まとめ
今回は私たちの仕様で100本結束された正束の単管パイプを積み込むためのコツを、ベーリングフープの位置に基づく重心の見極め方、結束姿を踏まえた荷台に積込み可能な束数、足場管/スーパーライト700それぞれのサイズ毎の重量をご紹介させていただきました。
特に結束姿や重量については、所定の積載量をオーバーしてしまった場合や道路管理者の許可なく道路を通行してしまった場合、通行時に許可証を携帯していなかった場合などは、100万円以下の罰金が科される可能性もありますので、正しく理解することが必要です。
ご紹介した内容を直ぐに確認できるよう手元に置いておきたいとい
予期せぬ事故は集中力がきれた時や集中しすぎている時に発生します。猛暑が続く中での積込み作業はとても大変だと思いますが、シッカリと予備知識を身に着けた上で程よい緊張感を切らす事なく、安全/安心に効率の良い作業を実現していただければ幸いです。引続き宜しくお願い申し上げます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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