2024.04.03

メッキパイプはどのように造られ出荷される?!お客さまニーズの把握から出荷までの流れを詳しく解説。

メッキパイプ製品はどのように製造され、販売されているのでしょうか。その全体像について「なんとなくイメージはできるが、詳しくは知らない」という方も多くいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、当社におけるメッキパイプの受注・製造から出荷までの一連の流れを解説します。加えて当社がより為になり役に立つ製品をお客さまに届ける為に行っている様々な活動についてもご説明しますので、ぜひ当社の製造/販売の全体像の把握にご活用ください。

メッキパイプを製造する全体の流れとは?!

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メッキパイプ製造の全体の流れは、大きく以下の様になっています。

  • お客さまの要求事項の確認
  • 材料の選択/注文/入荷
  • 製品の製造・加工
  • 製品の出荷

お客さまのニーズを知り、必要な材料を揃え、製品を作り、その製品を必要としているお客さまの元へ届けます。私たちが取り扱っているのはメッキパイプですが、製造業として一般的な流れといえます。

各工程を詳しく解説!材料選びから製造、出荷まで

一連の流れの各工程について、詳しくご説明します。

お客さまの要求事項を確認

まずは、お客さまが求めているパイプの材質/サイズ/仕様/数量/納期を確認します。ここで言うサイズとは、外径・肉厚・長さの3点を指します。

また、同じサイズでも材質が硬いものやメッキ付着量や加工の要否等、様々な仕様に関する選択肢がありますので、お客さまが必要としているパイプのスペックを丁寧にチェックします。

材料の選択

ホットコイル-画像

メッキパイプの材料は、主に鋼板がコイル状になっている"原コイル"と"亜鉛インゴット"です。

いずれの材料も、"生産計画予定表"と"在庫数量"を基にして、発注する材料の種類やサイズと数量及びタイミングを決めています。

"生産計画予定表"とは、営業担当者がお客さまから伺った"注文"や"見積もり"等の物件情報及び過去の販売実績を基に、毎月末に向こう3か月の予想販売数量をサイズ毎にまとめた表のことです。

"原コイル"は基本的に2〜3か月先に使用する分を毎週発注し、"亜鉛インゴット"は翌月使用する分を毎月末に発注しています。

例えば、03月末になったら、営業担当者が04〜06月のメッキパイプの予想販売数量を社内専用シートに入力します。その数量と製品在庫数量を参考にして、工場側の担当者が04〜06月の"生産計画予定表"を完成させる訳です。

材料の注文

必要な原コイルは調達担当が随時日本製鉄株式会社へ発注します。発注した原コイルが入荷されるまでには、およそ3か月ほどかかります。亜鉛インゴットに関しても、生産計画を基に翌月必要な分だけ、調達担当がDOWAメタルマイン株式会社に発注しています。

なお、現状で私たちは"原コイル"及び"亜鉛インゴット"共に1社に限定し購買を行っており、信頼できる仕入れ業者さまと密に連携を取りながら、安定的な供給体制を実現しています。

材料の入荷

入荷日になると、注文した"原コイル"と"亜鉛インゴット"が工場に運ばれてきます。取引先の会社さまやトラック運送事業者さまと連絡を取り合い、納期を調整しながら、スムーズに荷下ろしができるよう努めます。

製品の製造

必要な材料が揃ったら、いよいよ工場でメッキパイプの製造を行います。

"原コイル"は適切なサイズに裁断し、ロール状に巻かれた際に付いた巻きグセや歪みを矯正してから、パイプの形に加工/溶接を行います。さらに、ライン上で錆に強くする為に溶融亜鉛メッキを施し、製品の寸法を最終調整する成形を行ってから、トップコートを塗布します。

この時点では1本の長い管の状態であり、1番最後で4m以上の規定の長さに切断して切断面の調整/補修を行うことで、製品としてのメッキパイプが完成します。

なお、メッキパイプは工場から束単位で出荷するのが一般的であり、必要本数を集めて結束するまでが製造ラインでの作業となっています。また、4m未満のメッキパイプに関しては、別の切断加工機で規定の長さへと切断します。

[JP]PZパイプ製造工程図_Cap_mizueco

私たちは独自の設備"ダイワZプロセス"により、メッキパイプ製品の製造を行っております。造管と溶接亜鉛メッキを一体化し、能率と耐食性の強化を図りました。

"ダイワZプロセス"については、こちらのページもご参照ください。
 参照リンク:ユニークな製造工程

製品の出荷

ご注文いただいた製品をご用意し、店舗や営業倉庫に出荷します。配送はトラック運送業者の方に"傭車"を依頼したり、"自社便"を活用したりしています。

私たちの"自社便"に関する取組については、以下のブログをぜひご参照ください。

 ブログ:大和鋼管の自社便はどう活かす?!その利便性と今後の発展性について。

より良い製品をお届けする為の活動について

私たちは、お客さまにとって役に立つメッキパイプ製品をお届けする為に様々な活動を行っておりますので、ご紹介させていただきます。

商品の営業

お客さまのお役に立つ製品を適切にお届けできるよう、営業を行います。営業にはいくつかパターンがあり、いずれの場合も電話や対面が主となっています。

いつも当社製品をご購入いただいているお客さまには、現状の確認やこの先の予想、競合他社の動きや価格等を確認します。

当社製品を以前ご購入いただいたことがあるお客さまには、電話等でお悩み等をお伺いし、場合によっては訪問して更にお話をお聞きします。

今まで当社製品をご購入いただいたことがなく、新たにお問い合わせ等をいただいたお客さまに対しては、お客さまが事業を営むエリアを管轄する拠点の担当者が対応いたします。

販売促進

製品を販売する際には、お客さまに実際のサンプルをご確認いただき、製品のご説明をさせていただきます。

ホームセンターでお取り扱いいただける場合は、ポップアップ等を作成し、店員の方々と共に店舗でPRをさせていただきます。

従来品の更新/改善/再開発

従来品も開発を終え製造を開始したらそのままにするのではなく、お客さまと社会にとってより為になり役に立つ製品で在り続けられるように、アップデートを行っていきます。

具体的な事例として、"ミズエコ"があります。こちらは環境改善への取組みの一環であり、ポストジンク鋼管に使用していた従来の内面用塗料を水性亜鉛無機コーティング"ミズエコ"に切り替えました。

お客さまの要望に合わせた製造体制

私たちは、お客さまの仕様や数量等へのご要望に合わせた"オーダー品"の製造も承っています。サイズや材質、加工等についてご相談いただき、打ち合わせを重ねながら、お客さまのご希望に叶った製品を実現します。

製品説明会の開催

私たちは製品説明会を開催しております。お客さまからご要望をいただきましたら、先方で参加者を募っていただき、お集まりいただいた方々に"スーパーライト700"や"STX"のご説明をいたします。頻度としては、1人の営業担当者が年に1〜2回行うケースが多いです。

説明会にご参加いただく企業さまは1社の場合もあれば、その会社さまが取引をされているお客さまがご参加くださる場合もあります。

説明会についてご興味を持っていただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

展示会への参加

様々な団体が行っている展示会へ参加し、参加者の方々にメッキパイプ等の当社製品をご覧いただきます。展示会は主催者側からご連絡いただいて参加する事が多いです。

製品説明会とは異なり、展示会には私たち以外にも複数の会社さまがブースを出展しており、製品の実物展示や紹介ビデオの放映、お客さまへの製品説明等を行っています。

まとめ

今回は、メッキパイプの製造から出荷までの一連の流れをお伝えし、併せてより為になり役に立つ製品をお客さまに届ける為のその他の様々な活動についてもご説明しました。溶融亜鉛メッキ鋼管メーカーの一例として、ご参考になれば幸いです。

私たちのメッキパイプ製品についての詳しい資料が、以下のページから簡単にダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

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また、ブログの内容やメッキパイプ製品について何かご質問やご相談がありましたら、何でもお気軽にご遠慮なくお問い合わせください。

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最後まで読んでいただき感謝申し上げます。今後とも宜しくお願いいたします。ありがとうございました。


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