2023.10.27

メッキパイプの運搬の課題と注意点は?!安全及び品質確保への取り組みについて。

メッキパイプを扱う皆さまにとって、製品を運搬する際には必要十分に安全を確保すると共に、製品の品質を損なわないように作業することが重要です。

一般的にメッキパイプの荷下ろしや積み込み及び運搬には”ホイストクレーン”と”フォークリフト”が主に使用されますが、「安全と品質の確保のためにはどのような点に気をつけるべきか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、メッキパイプの運搬作業における安全と品質を確保する方法に関して、当社の取り組みを紹介させていただきます。メッキパイプの運搬を行う際の参考にしていただければ幸いです。

ホイストクレーン運搬の特徴

”ホイストクレーン”を使用したメッキパイプの構内運搬では、適切なスリングを使用する事で製品に傷を付けず運搬することができます。”ホイストクレーン”運搬ではメッキパイプを正確な位置へ配置できるため作業が効率化することができ、また重量物を持ち上げる際の作業員の負担が軽度で済むといったメリットがあります。

[JP]ホイストクレーン230929

一方で”ホイストクレーン”運搬では、屋内で積み込み作業を行うことになるため、”ウイング車”への積み込みができない点や、同じ建屋内でしかメッキパイプを運搬できないといったデメリットもあります。

更に複数束を同時に吊るとパイプ同士がぶつかる恐れがあるため、運搬物の数量とバランスを適切に保つことや定められた手順を守って操作することが重要になります。

フォークリフト運搬の特徴

”フォークリフト”を使用したメッキパイプの運搬では、広い範囲への運搬が可能で、野外でも積み込み作業を行えると言ったメリットがあります。”フォークリフト”は大型・重量物の運搬に適した機械であり、建屋内外を問わず素早くメッキパイプを移動させることが可能です。

[JP]フォークリフト

操作の自由度が高い一方で”フォークリフト”運搬では、パイプを乗せる際にツメがぶつかって製品表面に傷が付いたり、バランスを崩しパイプを落下させてしまうといったトラブルが発生しやすいのがデメリットといえます。従って運搬時には慎重な判断力や一定の操作技術が必要となります。

安全と品質を確保するための取り組み

当社では、メッキパイプの運搬における安全と品質の確保に取り組んでいます。ここからは、運搬に関する具体的な指針についてご紹介していきます。

​​作業員の安全確保

運搬作業の際には、作業員の安全も確保することが最も重要です。作業員は運搬機器と荷物の近くで立ち止まらず、運搬中は適切な距離を保つようにします。また、作業エリアを明確に指定し安全通路を確保しておくことや、構内では必ずヘルメットや保護具を着用するなど、安全ルールを徹底することが大切です。

構内巡視

荷物をシッカリと固定する

どのような運搬方法を選んだとしても、メッキパイプが倒壊したりバランスを崩し不安定になったりしないように、メッキパイプを運搬機器にシッカリと固定する必要があります。当社は荷姿に応じてロープやストラップに吊り天秤、滑り止め用ゴム板、”バンギ””スタンション”及び”輪止め”等を適切に使用して荷崩れを防止しています。

また、吊り天秤を使用する事で、ホイストクレーンで吊り上げる際の"地切り"を行う回数を減らし、パイプを凹ませてしまうリスクも軽減する事ができます。

 参考ブログ:ヘェ〜、効果絶大!!!パイプの凹みを減らす吊り天秤の活用。

ホイストクレーン積み込み

”単管パイプ”を積み込む上での重心・結束姿・重量について詳しく知りたい方は、以下のブログをご参考ください。

 参考ブログ:単管パイプを積込むコツは?!予備知識で確保する安全/安心で効率的な作業について。

運搬経路の確保

事前に運搬経路を確保し、障害物や通行できない場所を明確にしておくことも必要です。特に重機を使用する場合は、建物の天井高や点検台及び製品在庫や設備機器の位置、通路の幅などを確認し、運搬機器が通過できるかどうかを検討します。また、結束製品の置き場の位置や在庫高さの制限ルール及び安全通路側へのL型スタンションの設置等の作業環境整備のポイントを明確にすることが重要です。

現場打合せ

資格所得者の把握と社内教育の実施

運搬作業に従事する作業員は、適切な訓練を受けて必要な資格を所持していることの確認が必要です。当社では、作業員への適切な指導と安全教育を行い事故の予防に努めるとともに、資格の取得及び社内教育に関して教育訓練記録を残すことで、資格取得者や行われた教育内容を管理しています。また構内運搬作業では、”はい作業”主任者を選任して管理することで安全性を向上しています。

社内研修

まとめ

今回は、メッキパイプの運搬における安全と品質の確保方法について、当社の取り組みをご紹介しました。今後皆さまがメッキパイプの運搬を行う際のご参考にして頂ければ幸いです。

メッキパイプを扱う皆さまの中で、「当社では運搬時にこういった対策をしています」、「こんな運搬方法もありますよ」といったアイデアがありましたら、以下のリクエストフォームよりご教示いただけますと幸いです。

[JP][CTA]リクエストフォーム

最後まで読んでいただき感謝申し上げます。引続き皆さまの"為になるお役立ち"に繋がる情報発信を続けてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。


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